内容説明の前に、PDEL専用INIファイルの記述方法を記します。
- 数値の記述方法
;このように記述します。値をダブルクォーテーション等で囲まないでください。
AUTH_MODE = 5
- 文字列の記述方法
;このように記述します。値は必ずダブルクォーテーションで囲んでください。
OFILE = ".MASK_RULE_FILE.txt"
;PDELでは論理型 (boolean)も文字列として指定します。PHPのparse_ini_file関数では
;ダブルクォーテーションで囲まない true は boolean ではなく integer として解析されるからです。
UL_ASC_ORDER = "true"
- ディレクトリの記述方法
ディレクトリは「フルパス型」「相対ディレクトリ型」「定数使用型」「環境変数使用型」いずれか、あるいはこれらを組み合わせた方式で記述します。
;これはフルパス型の例です。
MFILE_DIR = "/opt/webapp/lib/vendor/pdel/conf/MANDATORY"
;これは相対ディレクトリ型の例です。必ず . で始めてください。
;相対の基準となるディレクトリはPDEL本体(Pdel.php)が配置されたディレクトリです。
MFILE_DIR = "./../conf/MANDATORY"
;これは定数使用型の例です。定数は < と > で囲みます。クラス定数も使用可能です。
MFILE_DIR = "<APL_HOME><DIRECTORY_SEPARATOR>env<DIRECTORY_SEPARATOR>pdel"
;これは環境変数使用型の例です。環境変数は { と } で囲みます。定数との併用も可能です。
MFILE_DIR = "{APL_HOME}<DIRECTORY_SEPARATOR>env<DIRECTORY_SEPARATOR>pdel"
- ファイル属性チェック方法の記述方法
PDELでは必須ファイル(マップファイルとレシピファイル)およびマスクルール定義ファイルに対して実施する属性チェックを「チェックを実施する項目のポイント」の合計値で指定します。
チェックを実施する項目 |
ポイント |
一般アクセス権限が400または000であること。(400はファイル所有OSユーザにのみ読み込み権限が付与された状態、000は全OSユーザに一般アクセス権限が付与されていない状態です。ここでいう一般アクセス権限とは、隠し権限<Linuxであればsetfaclで設定される権限>を除いた権限のことです。) |
8 |
ファイル配置ディレクトリにシンボリックリンクが含まれないこと |
4 |
ファイル本体がシンボリックリンクでないこと |
2 |
ハードリンク数が1であること |
1 |
;これは全項目実施する場合の例です。(8 + 4 + 2 + 1 = 15)
MFILE_CHK_TYPE = 15
;これは「一般アクセス権限が400または000であること」以外の3項目を実施する場合の例です。
;(4 + 2 + 1 = 7)
MFILE_CHK_TYPE = 7
- Empty値処理方法の記述方法
PDELで条件付きのデータマスキングを行う際「利用者権限レベル」がEmpty値(RDBテーブルのNull等)の場合の動作を以下の様に記述します。
;利用者権限レベルがNullの場合、マスキングを行わないのであれば、このように記述します。
UL_EMPTY = "null:false"
;利用者権限レベルがNullまたは空文字列の場合、マスキングを行うのであれば、
;このように記述します。
UL_EMPTY = "null:true|null_str:true"
;利用者権限レベルにEmpty値が設定されない場合、このように記述します。
UL_EMPTY = "PDEL-NULL"
キー項目 = "Empty値:trueまたはfalse"
形式が基本ですが、Empty値が複数存在する場合
キー項目 = "Empty値1:trueまたはfalse|Empty値2:trueまたはfalse"
のように|(パイプ)で連結します。Empty値が設定されない場合
キー項目 = "PDEL-NULL"
とします。Empty値として指定可能な文字列は以下のものです。
Empty値として指定可能な文字列 |
PHPの演算子===でtrueと判定される値 |
null |
null |
null_str |
'' ※空文字列です |
zero |
0 |
false |
false |
true |
true |